ゾナー

P487

使っている人には怒られそうな話だが、正直、期待はしていなかった。
カメラ自体も六十年は経って居るし、レンズも多少製造年に違いはあっても大した差は無いのだ。
コーティングはされて居るらしいが、この年代の其れは柔らかく、ちょっとした事で傷が付く事もあるし、このレンズに関しては事前に剥がれが有る事も知らされて居た。
まあ殆どモノクロだから問題無かろう、と。

流石に開放ではシャープとは言えないが、一つ二つ絞ればキリリとした凛々しい描写になる。オールドレンズのお手本の様だ。

カメラはスローが許容範囲で切れて居るか、このシャッターの最速である 1/1250 が開いているか、が確認出来て居たので問題は無い。
レンズも無限遠が距離計で出れば合格。
その上で曇りや傷をどの程度許容出来るか、がオールドレンズと付き合う勘所になる。
斯くして、このゾナーは、少なくとも僕にとっては素晴らしいレンズ、と言う評価になった。

ハイライトとシャドーの分離がじんわりと滲む感じが好い。
シャープだが柔らかい。
こういうのはフィルムの独壇場だ。
もっと低感度のフィルムでコントラストを下げるのも試してみたい。

久しぶりに喫驚為せられた。

3 thoughts on “ゾナー

  1. k0k0prelli さんありがとうございます!拙い写真と文ですが、何かありましたら絡んでやってください。今後ともご贔屓に!

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