Leitz Summilux-M 35mm F1.4 ( 1st ), Kodak Tri-X, Leica M3
現像は洗面所で行なう。
目の前に大きな鏡が有るので、好むと好まざるとに関わらず自分の顔と対面する事に成る。
勿論、自宅以外でも洗面所を利用したりする際に、何とは無しに眺める事が有る顔で有る。
もう彼此四十七年に及ぶ付き合いで有る。
経年劣化は否め無いが、今更どうこう出来る物でも無い。
現像中は何分か毎にしか作業が無いので、やはり何するでも無くぼんやりと顔を眺める。
ちらほらと白い物が混じり、目の周りの皺や染み等も取れ無く成った。
気持ちの上では二十代、否其れは言い過ぎか、三十代位の感覚と変わら無い積もりなのだが、時間は歴然と経過を刻み付けて行く。
然う云う物も、即ち「方丈」で有って、何も恥ず可き事では無い。
今日も何かと悪評を耳にする機会の多いベルエアを伴って近所の公園をぐるりと回って来た。
風が無い分、昨日よりも暖かく感じる。
併し、水洗等で流水に手を浸して居ると、あっと云う間に感覚が無く成る。
ウェットプロセスは水を使うからこそ。
湿度の有る写真は、やはり斯う云う過程を踏まなくては成ら無い。
写真は昨日の午後の物。