M8短観

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もうすぐエルマリートが届くという頃になって、ようやくスーパーアンギュロンの作画が出来るようになってきた。
APS-Hのセンサーなのでレンズの焦点距離は1.33倍になる。
したがって21mmのスーパーアンギュロンも35mm換算で約28mmとなる。
しかし、そう単純な話ではなくてパースの付き方は21mmのままなので、普通の28mmレンズのとおりというわけにはいかない。

またM8の発色にも戸惑っていた。
UV/IRフィルターを持ってないのだが、それ自体にはさして問題を感じていない。
でも強烈に発色する「コダックブルー」には参っていたし、とにかくハイエストが飛びやすい。
そういった、言わば「クセ」のような物も対処の仕方が何となく分かってきたところだ。

エルマリートも6ビット対応ではないので、それなりに「クセ」もあるだろうが、スーパーアンギュロンに較べれば現代のレンズなので、デジタルとの親和性も高いのではと考えている。
web上に数多ある作例も、そのように物語っている。
28mmは約37mmとなるが、35mm前後は僕が一番好きな画角だ。
どんな絵ができるのか、とても楽しみにしている。

エルマリート28mmは現在5世代あるのだが、今回手に入れた第4世代までは非球面レンズを使わない広角レンズだった。
28mmで球面だけの構成というと収差が大きく出るのではと思われるのだが、初代からエルマリートは収差の少ないライカの広角を代表するレンズになっている。
どうして非球面を使わないのか、という問いにライツは「必要ないから」という自信に溢れたコメントをしていたらしいが、M8と同時に発売された第5世代はアスフェリカルとなっていて、これも時勢という事かも知れない。

少し自分のカメラに近付いた感のあるM8。
これからの季節、大いに活躍してもらおう。

トリビュート

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こんな劣悪な作業環境を晒してどうする(笑)
ちょっと前に自室のデスク上を片付けようとしていて、途中で用事を頼まれたまま放置されているので、はっきり言って「ぐちゃぐちゃ」なのだ。
机の上を見て毎回うんざりするのだけど、そんなことならさっさと片付けろよって話で。

ま、そんなことを書きたくて写真を撮ったわけじゃない。
ジョブズ急逝のニュースが世界を駆け巡った昨日、つくづくApple=Jobsだったのだなと改めて感じた。
たった一人のコンピューター製造メーカーの創業者が亡くなったということが、これほどまでにインパクトのあるニュースとして取り上げられるというのは、ちょっと考えてみれば物凄いことだろう。

巷ではiPhone4sの話題が盛んに取り上げられている。
4sは”for Steve”だ、なんて言うジョークとも本気ともつかない声まで上がっているらしい。

僕はiPhoneを3Gから使ってきた。
毎回モデル末期になると電池が危うい感じになってくる。
もしかしてそれを見越して作ってんのか、と勘繰りたくなるくらいだ。
新しいモデルにすると、やれ液晶保護シールだのケースだのと付けてみるが、これも末期になると全部外している。
もともとiPhoneの液晶画面はかなり丈夫なコーティングが為されているらしく、ちょっとやそっとじゃ傷さえ付かない。
落下させても周囲が傷むことはあっても機能不全になることは滅多にないらしい。
裸のままでジーンズのポケットに入れているが、気になるのは指紋がベタベタと付くことくらいだ。

キャリアはSBMだが、僕は今まで巷で言われているような電波が弱くて通話ができないといった状態に置かれたことがない。
出張に行っても旅行に行っても同様で、電波状況に関して不満を持ったことはないのだ。
僕の使用環境が特殊なんだろうか。

ジョブズがプレゼンで見せたように、iPhoneをジーンズから取り出す。
液晶シールもカバーもない素のiPhone。
4sに変えるかどうかは決めかねているが、僕はこの行為をトリビュートとしてみたい。 

ライカの魔法

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M8を使い始めてから1週間ほどが経った。
何日かはフィルムを使ったので、まるまる1週間使い続けた訳ではないが、ちょっとは逆上せ上がった頭も冷えてきたのでM8(8.2)について思うところを。

R-D1に僕は充分満足していたと思う。
これがあったらM8なんて要らない。
本気でそう思っていた。
いや、これは今でも半分くらいそう思っている。

というのも、至極当たり前な事実を確認したからである。
「ライカだから凄い写真が撮れる訳ではない」ということ。

M9ではないにしてもライカの最新カメラに、あのスーパーアンギュロンを付けたのだ。
一体それらに何を期待したのか自分でもよく分からないが、記録された画像をPC上で見て最初に思った事が「何だ、普通じゃん」ということだった。
カラスコ21/4P辺りの方が鮮烈なコントラストやシャープネスで感動したかも知れない。
若しくはウルトロン28/2で高速レンズの魅力を体感出来たかも知れない。

そうなってくるとライカ自体にも疑問が沸き上がる。
センサーの大きさは違うがR-D1で充分じゃないか。
中古の値段だって倍以上は違う。
その差は画像から見出す事が出来ないのだ。

ではハードとして、カメラとしてのM8はどうか。
これはもう何と言うか「ライカである」としか言い様がない。
ボディが大きくなっても巻き上げレバーがなくても、持った瞬間にライカであることが分かる。
見た目と感触のギャップに戸惑うの中、シャッタを切ってみて、それは確信に変わる。
紛う事なきライカである。

しかし吐き出す画像は些かの特徴はあるにせよ写真である以上は、それを超える事はないし、それを下回る事もない。
その意味からすれば、何もM8でなくてはならない理由は今のところ僕にはない。

少し溜め息まじりで机に置いたM8を眺める。
まるで魔法にでもかけられたように猛然と写欲が沸いてくる。
「これで写真が撮りたい」
そのことを痛切に感じるようになる。
例え凡庸な写真ばかりが並ぼうと、巻き上げレバーが無かろうと。

僕はこれが「ライカの魔法」ではないか、と密かに思っている。

Je suis triste

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探してもらっていたエルマリート28mmの4thがいよいよ来ることになりそうだ。
ということは、このスーパーアンギュロンとはお別れになる。
見てお分かりになるように、現代レンズと比較しても遜色ないのではないだろうか。
フィルムライカがあるなら是非とも手元に置いておきたいレンズだ。

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今日は何と言っても、ここを通る時には感慨一入である。
僕はmacに入信してからたかだか10年そこそこであるが、彼のアイディアには本当に感動した一人だ。
それまでちょっと敷居が高かったPCを一気に女性や子どもにまで浸透させたのは、やはり彼の偉業の一つだと言えるだろう。
享年56歳。
つくづく若すぎる。

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M8で測光ができないレンズを使うということは、言わずもがなマニュアルで撮るということだ。
M8のISO設定は160、320、640という具合になっていて、例えばサニー16で露出を決めるにしても、ISO160はISO100として考えて1/125で撮ればいいのか、あるいは1/250にして少し開け気味にすればいいのか悩むところだ。
デジの特性として白トビはデータが全くない状態なので(シャドーは意外にデータが埋まっていることもある)、やはりここは1/250でアンダー気味に撮ることにしていた。
というか、もともとデジタルは-0.7位をデフォルトにしているので、いつもどおりというわけだ。

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露出は画角の中の白い部分の比率(正確には違うが)で決めている。
今日のような晴天は空が入ってくると絞り込まざるを得ないが、画角に空と日陰が一度に入ってくると空のままの露出では日陰が真っ暗になる。
そこで一絞り開けるか、二絞り開けるか。
完全に日陰なら「日陰三段落ち」で良いのだけど、ここらへんは勘所でもある。
この写真も中にいる外国人の男性を撮りたかったのだけど、思わず目を細めるほどの白い壁に太陽が燦々と降り注いでいるような状態では壁のディティールを残したままで、中にいる人を撮る露出は決定が難しい。

そういったことを考えながら撮影するのも楽しいのだけど、やはりAEやスナップモードを使ってみたいと思うし、レンズを複数所有していない者の弱点でもあるだろう。
何となく言い訳めいたことばかりになっているので、一抹の罪悪感を残してはいる。
だって、あのSA21を戻してエルマリートにするなんて、フィルムライカを使っている時には思いもよらないことなのだから。