豊田市

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Leitz Summilux-M 35mm F1.4 ( 1st ), Rollei ORTHO 25, Leica M3

愛知県の方には当たり前で有るし、他の土地の方にも「今更何を云うか」と云われそうだが、愛知県の略真ん中に豊田市と云う町が有る。
此れは自動車のトヨタの本社の有る町で有る。
トヨタが有るから豊田市。
自動車会社の名前が其の侭町の名前に成って居ると云うのは、日本は疎か、世界を見回しても然うは無い。
デトロイト市だってフォードや GM では無いし、ヴォルフスブルクはフォルクスワーゲン市では無い。

実際に豊田市を訪れた事がお有りなら、存外に驚かれたのでは無いだろうか。
駅前の一角は随分と開けたが、中々に田舎で有る。
新入社員で一度も豊田市を知らない侭入社して愕然とするとも聞く。

町村合併で、現在豊田市は愛知県で一番の面積を持つ市で有るが、山林が多く、トヨタから受ける印象とは凡そ懸離れて居ると思われる。
愛知県の殆どの小中学校では社会見学にトヨタの工場を訪る。お土産に小さなプラスチックカーを貰った経験をお持ちの方は多い筈で有る。
県民はトヨタのお膝元で有るのを子どもの頃から強く意識するし、まァ外国に行って名古屋はどんな所かと説明するのに ” near by TOYOTA-City ” と云ったのも一度や二度では無い。

まァ実際、成人する迄にトヨタ関連の知人の一人や二人居るのが、此の辺りでは普通では無いだろうか。
僕が住んで居る岡崎も豊田に隣接して居るので、やはりトヨタ関連の仕事をして居る人が多いし親類にも居る。
今回、仕事で豊田に久し振りに行ったのだが、改めて ( 凄い事だよなぁ) と思った次第。

オルソクロマティック

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Leitz Summilux-M 35mm F1.4 ( 1st ), Rollei ORTHO 25, Leica M3

Rollei ORTHO 25 は以前にも使って居る。
大変にシャープで解像度が高く、乾燥時のカールが殆ど無くデジタルスキヤンに対しても有用で有る。

名前の通り、此のフイルムはオルソクロマティック・フイルムで有る。
一寸専門的な話に成って恐縮だが、オルソクロマティックとは、端的に緑から青の色を感光する様にしたモノクロ・フイルムの事で有る。
現在、普通に販売されて居るのはパンクロマティック・フイルムで、此れはオルソクロマティックを更に改良し、赤まで感光する様にした物の事。
例えばフジフイルムの「ネオパン」の「パン」とは、パンクロマティックの事を指す。
更に感光する色の波長を長くした物がインフラレッド・フイルム、詰り「赤外線フイルム」で有る。

ISO25 と聞くと、晴天の日中でしか用途が思い付か無い。
其れでも EV 値が 13 辺りで有れば、f/8 で 1/125sec. で有るので、スナップに使えない訳では無い。

此れは MACO の OEM で有るが、高価で有るのと感度の問題で常用とは行かないのが難点か。
現像も R09 ONE SHOT で出来るので、もう少し安価で有れば、このシャープネスと解像度で有れば面白いと思う。

ゴースト

Leitz Summaron f=2.8cm 1:5.6, FUJIFILM X-Pro1

こういうのをあんまり喜んじゃいけないんだと思います。
古いレンズはコーティングなんかされていないのもありますので、真逆光か、あるいは強い光源が正面にあったりすると、ほぼ 100% に近い確率で、こういったゴーストが出ます。
近頃のは真正面から太陽撮ったって、こんなのは出やしません。

X-Pro1 の APS-C だと 35mm の 1.5 倍。つまり 42mm くらいの画角になります。
デジタル用のレンズではないので、いやそうでなくったって周辺は厳しいオールドレンズ。イメージサークルの真ん中だけを頂くという、ある種贅沢な使い方。
M9 などの 35mm フルサイズで使えばドスンと周辺が落ちてドラマティックな画になるわけですが、40mm 付近というのは実はとても使いでのある画角なのですよ。
お世辞にも「ヌケが良い」とは言えませんが、ちょっと滓の残った感じが好いのです。

ところでこのX-Pro1。
ハイブリッドファインダーという、OVF も EVF も使えるファインダーを搭載しているのは良いんですが、明るい場所で OVF のブライトフレームがまったく見えないのです。
何か調節する項目があるんでしょうか、結局ずっと EVF にしたままになっています。
これなら X-E1 で十分じゃないか、と。

夫婦

Leitz Summaron f=3.5cm 1:3.5, FUJIFILM X-Pro1

家内は勤人です。
大学を出てずっと同じ会社で勤務しているので相当なベテランであります。
結婚をする際に仕事を続けることも条件であったし僕もその方が良いと思っていたので ( もちろん経済的なことも含めて )、産休で約 1 年ほど間は空きましたが、その後も頑張って育児と仕事、そして主婦業と八面六臂で頑張ってきました。

僕は相変わらず融通の利かない男であるので、慮ることがあっても、なかなか行動で示すことができません。
それを知ってか知らずか、家内は一向に意に介さず、良く言えばマイペイス、悪く言えばよもや鈍いのではあるまいか、と思うほどの歩調で進んでいます。

僕は外に出る仕事であるので、例えば四季折々の様子を見て取ることも容易ですし、出張がてらあちこちの名所を訪れることも多くあります。
ところが家内はそういうわけにも参りませんので、成る丈休みには家から引きずり出すようにしています。
出不精と言いましょうか、ほっとくと一日中テレビの前で過ごしかねないのであります。
それが必ずしも悪いわけではありませんが、せっかく時候の良いころ、しかも空は晴れ渡っている日和に、それは如何にも勿体ないわけで、昨日も渋滞、人ごみを覚悟で愛知の紅葉の名所でありますところの香嵐渓へ出かけてきました。

香嵐渓へ行くということを書く前に夫婦のなれそめめいた話を熟々書きましたのは、こういう外出に娘が付き添わなくなって来て、近頃ではまた夫婦だけで出かけることが多くなってきた故であります。
それも世の常でありまして、年頃の娘が友達とではなく親とばかり行動をしていては、それはそれで不安にもなろうというもの。
そんなことを話ながら、ちょうど見頃の紅葉を見て居ったわけですが、立ち寄った土産物屋が古民家を利用して店にしている所でありました。
家内が土産を物色しながら、引退後は僕とこういった手頃な大きさの古民家で田舎に住むのがいいと言います。
今までそんなことを話したこともなく驚いたのですが、実は僕も常々そのように考えていて密かな計画も練っていたのです。
もちろんそれを家内に話したことはありません。
まぁ、僕のことですから何かの折に物欲しそうな顔で古民家を眺めているのを見られたのかも知れませんが ( 笑 )

夫婦は段々と似てくるというのを聞いたことがあります。
大体のところは正反対な意見を持つのですが、大筋では沿うてきているのかも知れません。

そう言えばこんな事があったねぇ、と話す内容も、ずいぶん昔話が増えてきました。